板葺きの屋根は、茅葺き(かやぶき)に次いで古い歴史を持ちます。
その中でも代表的なものがこけら葺き。
素材には檜(ひのき)、椹(さわら)、杉、榎(えのき)などの2~3ミリ厚の削ぎ板が使われます。
こけら葺きの建物で有名なものは金閣、銀閣。そして那智の滝でも有名な青岸渡寺さんの本堂など。
kumano nachi taisya / hirotomo
ところで、こけら葺きの「柿(こけら)」、柿(かき)と同じだと思ってませんか?
ところが、違う漢字なのです。史実でも同じ漢字として使われているようなのですが、MSゴシックでフォントサイズを大きくすると…
ほら、同じ木偏ですが「市」の字、コケラがくっついているのに対して、カキは離れていますね。「コケラ」は8画、「カキ」は9画。だから元々は違う字なのです。
こけら葺きに、カキの木は使いませんものね。
さて、青岸渡寺さん、今年の大みそかにも三重塔と那智の滝のライトアップが行われるそうですね。TVゆく年くる年などで、年末の風物詩にもなったニッポンの大切な風景。
今年も観られること、とても嬉しいことです。
P7124968 / yuen yan