様々な分野からの名工が選出されている中、
本ブログ以外に運営している「のぶヒろぐ」にて
厚生労働省の発表資料より、「漆喰」に関連する方々を抜粋してご紹介しました。
お名前 | 技能功績の概要 |
長崎幸三郎 さん | 業界の指導者であり、特に漆喰彫刻に秀でており、 作品は地元の東金神社の拝殿正面に龍を彫刻し奉納されており、 他の地区の神社、仏閣にも奉納している。 |
岡田 明廣 さん | 重要文化財・旧名古屋高等裁判所の左官復元工事を 主任技術者として文化庁の通達どおり復元を果たすなど 卓越した技能を有している。 |
中島 長次 さん | 伝統工法に熟練の技を持ち、土壁や漆喰を主材とした 重要文化財の復元工事に卓越した技能を有している。 また、技能検定委員として若手技能者の技能向上と 社会的地位向上に努めている。 |
越猪 正高 さん | 古来和風建築の土蔵・人造研出しの技能に優れている。 また、長年にわたり職業技能訓練短大講師とし 若年者の育成指導に努める等、後進の指導・育成を行い 業界の発展向上に寄与している。 |
山城 富凾 さん | 長年琉球赤瓦屋根施工に従事し、寺社建築における 瓦葺き作業及び琉球赤瓦屋根の漆喰塗り作業に 卓越した技能を有しており、 世界遺産である首里城関連施設の復元・修復工事にも従事した。 |
受賞に沸く地元新聞より、各受賞者のインタビューなど
様々な記事が公開されていますが、その中で心に響く記事がありました。
2010-11-12 琉球新報の社説より
「何十年やっても奥が深い。まだまだ引退できないね」。これが瓦一筋60年、「現代の名工」に選ばれた那覇市の山城富凾(とみじょう)さんの言葉である。夢が技術を高め続ける秘訣。
78歳にして現役。屋根の上を軽快に歩き回り、赤瓦の漆喰(しっくい)塗りを滑らかな手つきで仕上げる。
夢は「赤瓦屋根だけが広がる集落を造ること」。夢が技術を高め続ける秘訣(ひけつ)のようだ。 ~以下略
心にじ~んと響く言葉でした。
世間一般によく言われる「目標を持ち続けること」とは違いますね。
赤瓦屋根だけが広がる集落。まさに「夢のような」光景です。
写真;「首里杜館」(首里城公園のインフォメーション・センター)の模型
琉球新報さんの社説、沖縄の若者たちに向けて発せられた内容ですが
今の自分達に置き換えて読むと、やはり考えさせられるものがあります。
是非、参照してみてください。
琉球新報さん 2010-11-12 社説