自然素材住宅の終焉

2010/11/23

漆喰

洋服や食べ物と同様、家づくりにも流行があります。

工業化住宅」な~んて言葉が流行ったのは昭和50年よりももっと前。
現代語に直すと、プレハブ住宅。
大手ハウスメーカーのほとんどがコレに類するものです。
ちゃんと社団法人プレハブ建築協会 (通称=プレ協?)というものまであるのです。

さて、近年の流行はといえば 2000年頃に一気に市場に沸き出た高耐久住宅
いわゆるロングライフ住宅というものですね。
ライフサイクルコスト」なんて言葉もこの頃から。
「今は高いけど、将来的なメンテナンスを考えたら長寿命の素材を…」
というものです。


で、そこから一気に加速したものが「シックハウス」。
2002年、2003年の法規制の影響もありますが、
木材にしても、樹脂素材にしても、全ての部材を長持ちさせるために
各メーカー、必死に高耐久化を目指しましたから、
いろいろと使わざるを得なかったわけです。(たぶん)


優遇税制の追い風も受け、ちょっとした住宅建築ブームもありましたね。
で、その後は「健康住宅」ブーム。
部材を全てF☆☆☆☆に限定し、ホルムアルデヒド0(ゼロ)を看板にしていました。


現在は、左官材や無垢の木などを積極的に取り入れた「自然素材住宅」。
「全て天然です」「選びぬいています」「こだわっています」が謳い文句。
ハウスメーカーよりも、信用できる工務店を…なんて会社さんもありますね。

こだわったあまり、森を管理するところ
木を切るところから現場までを見せるところ
ALCメーカーさんの真似して(?)燃焼実験するところ
アレルギーテストに、VOC計測…
はてしなく「こだわり競争」が続いていますね。



さて、ココで本題。
漆喰に限らず、壁の左官材料は選びぬいていますか?
ほとんどの方が「はい」と答えるでしょう。

ところが、どうやって?
カタログですか? メーカーのセールストークですか?
…それじゃあ、まだまだ足りません。

おそらく、オール天然と信じているその製品の
8割は魔法がかかっています。

それは、製造メーカーによるセールストークに埋もれていたり
原料製造元での出来事を材料メーカーが知らなかったり
あえて虚偽の記載がされていたり
怖い魔法ですね。

魔法を解くカギは、手軽なものでMSDS(製品安全データシート)。
現在のルールではたとえ微量であっても
その混入物を記載する必要がありますから。
そこにヒトコトでも「樹脂」と書いていたら?
…きっと魔法が解けますよね。

それでも分からないモノも多数市場にあるはずです。
製造工場の方も、頑張って売っている営業さんも、
天然と信じて売っているものが実はマゼモノだということがあるのです。
その見分け方は講演でのみご説明します。ご依頼ください。

最後に次の住宅のブームは何か?
自然素材が当たり前、長期耐用が当たり前になったその次は…
ブームにならないと呼び名が決まらないですが、
グリーン建築 / 古民家(風)住宅 / 古材住宅 / 伝統資財住宅
あたりでしょうね。

「環境と次世代に優しい住宅」
様々なメディアに出ている住宅の傾向をみると
明らかにその兆しが表れています。
…古材と左官の組み合わせ、かなり増えていますよ。