繰り返し繰り返し「使える」のが、ニッポンの技術の素晴らしさでもあります。

2014/03/25

伝統素材

現役で使われている最古の瓦、それは奈良・元興寺さんの飛鳥時代の瓦です。

飛鳥時代といえば1400年前。
それだけ長期に使われた素材は世界にも類をみませんね。


そしてコレが近年発表された最古の現役木材といわれるもの。

我が国最古の木造建築は法隆寺さんの西院伽藍と言われていますが、この木材はそれよりさらに古いもの。

ご覧のとおり1400年以上の現役選手。凄いですよね。

そしてコレも元興寺さんにありました。

元興寺さんの本堂と禅室は我が国最古の寺院である法興寺さんから建物ごと引っ越して持ってこられたものなんです。

「古い」のは法隆寺さんばかりじゃないんです。

我が国には法隆寺さんだけでなく、数多くの「遺産」が現役で建っているんです。
凄いことですよね?!

そうして長い年月大切に残すことができた理由の一つが、1000年を越えて伝えられてきたニッポンの建築技術と、素材を選定する目利きのチカラ。


でも、何でもかんでもが古いまま残されているってわけでは無いよね?
…とイジワルなご意見もあることでしょう。

ではコチラをご紹介。

法隆寺さんの休憩所&喫煙所。自販機でカップの熱々コーヒーを買って飲むことができます。
これでも江戸期あたりのものらしいのです。


壊れてもちゃんと組み立て直して使えるのが我が国の木造建築の良いところですよね?

しかしこの建物、さらに凄いのは…お寺の古材を使って作られていること。
ということは木材はもう、何年前のものなんだか????

素材も繰り返し繰り返し、何度でも、生まれ変わって使えるんです。
これこそが「伝統」というものではないでしょうか?