先日完成した巨大な天井画は、中世ヨーロッパにつくられたそれと同じように、何百年もその姿を保ち続けられる伝統の技法で描かれました。
建築主さんから発せられた「未来へのたすき」という素晴らしい言葉のとおり、小さな子が描いた絵が大人の手で天井画に代わり、さらにそれは、元の絵を描いた幼い子供たちが年老いてもなお、美しい姿を保ち続けるんです。
まさに未来へのたすき。未来へのメッセージなんです。
さて我が国にも過去から未来へのメッセージ。
古民家をはじめとする伝統建築には過去からのメッセージが残されています。
それの一つが「棟書き」というものです。
大工の棟梁による未来へのメッセージですね。
文化財などの修復工事にあたり、ニュースでは、しばしば大昔の職人さんが何かの落書きを残していたなどという逸話が。
さて、そんな過去からのメッセージ。
古くから遺されてきた建物には数多く残っているものですね。
以前も紹介しましたが奈良・元興寺さんで公開された飛鳥時代の瓦。
飛鳥時代からのメッセージが分かりますか?
桶の跡。叩いた痕。そして巻かれていた布の模様。
専門家でなくとも、それらから当時の瓦造りの様子が思い浮かびますよね。
小屋裏に残されていた「舞鶴」。
左官さんの遊びなのか?それとも?
私たちも、「確かな」メッセージを未来に残していきたいものです。