カキとコケラ 違う字だって知らなかった?

2017/12/19

伝統素材

板葺きの屋根は、茅葺き(かやぶき)に次いで古い歴史を持ちます。

その中でも代表的なものがこけら葺き。
素材には檜(ひのき)、椹(さわら)、杉、榎(えのき)などの2~3ミリ厚の削ぎ板が使われます。

こけら葺きの建物で有名なものは金閣、銀閣。
そして那智の滝でも有名な青岸渡寺さんの本堂など。

kumano nachi taisya / hirotomo

ところで、こけら葺きの「柿(こけら)」、柿(かき)と同じだと思ってませんか?

 実は違う漢字なのです。

史実でも同じ漢字として使われているようなのですが
MSゴシックでフォントサイズを大きくすると…


ほら、同じ木偏ですが「市」の字、コケラがくっついているのに対して、カキは離れていますね。
「コケラ」は8画、「カキ」は9画。だから元々は違う字なのです。
ちなみに、こけら葺きに、カキの木は使いませんね。


さて、青岸渡寺さん
毎年恒例となっていますが、今年の大みそかも三重塔と那智の滝のライトアップ。
年末のTV番組「ゆく年くる年」などで、年末の風物詩にもなったニッポンの大切な風景。

今年も観られること、とても嬉しいことです。

P7124968 / yuen yan