残されてきた畑

2019/05/01

日々雑感

コチラの写真。一見、ナニ???という風景ですが…


実はコレ、山の風景なんです。
階段状に石垣が積み上げられた、頂上まで一面段々畑の山。愛媛県宇和島市の遊子水荷浦の段畑。400年築かれ続け、守られ続けている農村の一風景です。


何よりも圧倒されるのはこの石垣。セメントや漆喰で固められているわけではなく、石が積み上げられているだけ。一つ一つ手で積み上げ、隙間から生える草を一本一本抜いていくんだそうです。
人の手で作り上げた壮大なる建造物ともいえるでしょう。


私が訪れた時は、ちょうど馬鈴薯の収穫がほとんど終わったあとで、キレイさっぱり。そんな中でも、けっこうなお年寄りがこの急斜面で作業している姿には、大変驚かされます。


急斜面でも、わずかな土地でも、大切に農地にして耕し育て収穫する。
全ては食べるため。生きるため。家族のため。

こうして未来である現在へ大切に伝えられてきたんです。


いつか訪れてみたいと願っていたこの場所、この風景。

今の私たちが平穏に暮らしているのは、こうした努力を積み重ねた先人たちが居てくれたおかげであることに、心から感謝せねばなりませんね。



ご紹介した「遊子水荷浦(ゆすみずがうら)の段畑」
松山空港からクルマで約100キロ、2時間程度です。