受けた印象は実に素敵な「暮らしてみたい!」古民家です。移築ですから、新しい木材を使って作り直すのではなく、出来るだけ元々の木材を残しながら、地元の木と合わせて組み直しています。
さらにこんなポイントも。
壁の漆喰…ムラが分かりますか?
黄色い土佐漆喰の色がまだ残っているんです。
黄色い土佐漆喰の色がまだ残っているんです。
10年という時間をかけてもなお、白くなっていく最中ですね。
障子に使っているのは…白すぎないしっかりとした上質な和紙。
障子に使っているのは…白すぎないしっかりとした上質な和紙。
「土佐和紙」でしょうか?
越前和紙(えちぜんわし)、美濃紙(みのがみ)と並ぶ三大和紙の一つです。
この住まいでもよく見ると色が変わっています。
もともと白かったはずの障子紙ですが、桟の部分以外が茶色く…。
囲炉裏から出る煙のために、茶色くなりはじめていますね。
梁や柱、紙などが燻されて色が変わりながら、強くなり、長持ちするんです。
愛媛から高知へ大切に移された住まい。
そこには地元の大切な素材、「土佐三白」がふんだんに使われていました。
「土佐三白」とは、かつての土佐を代表する産物、石灰と紙と檜の三つです。
こういった地元のタカラ、ニッポンのタカラを大切に守っていくためには、「伝統素材」がかけがえのないモノだということが良くわかりますよね。
でんでん協会の役割は、その素材のお手伝いをすること。
これからも頑張って参ります。