町なかでこういったカベ、見たことありませんか?
サクッと切られたような断面。まさに建物が輪切りにされたような姿ですね。
古くからある街にいくと目にすることが出来る、平入りの建物の連続。
一般的には町屋と呼ばれているわけですが…分かりにくいですよね。
「通りに沿って所狭しと互いにくっつきあってお店が並んでた」とでも考えてください。
ね。ピッタリくっついてます。
そして屋根と下屋(1階と2階の間の屋根)の間には卯建(うだつ)。
で、現代ではその先にはビルが建っていますね。
そのように、隣の建物が無くなった瞬間…こんな姿が町なかに現れるわけです。
きっともともとはこういった姿で建ち並んでいたはずなのに…。
街道に面する商家の数々。「店」の語源は見世棚(みせだな)から。
といわれていますね。
だから店と書いて「たな」と読んだりもするわけです。
「見世」の文字がなんとなく連想される建物が建ち並ぶ街には、いまだ輪切りにされた姿が残っているんですね。
輪切りの景色が見られる場所はまさに今「大切な町並み」が失われ始めている
そのシルシなのではないでしょうか?