~塩焼き消石灰~
漆喰に使われる消石灰は江戸期から伝わる技法が
ほぼそのまま受け継がれています。
窯は明治期に造られた土中窯といわれる
直径3m、深さ10mほどの孔窯で
燃える窯の中に石と燃料、岩塩を繰り返し積み重ねて
石灰を製造しています。
この方法は「塩焼き」と呼ばれ、
この技法で焼いているところは国内で10箇所も残っていません。
変わったことといえば
燃料が薪から石炭、さらに石炭コークスへと移っていったこと。
そして、昔に比べて「良く」焼けていることでしょう。
そこに問題が。
古民家や文化財など、残されてきた建物の漆喰を見ると分かりますが
現代の漆喰は白すぎるのです。
理由は「石灰が良く焼けてしまっているから。」
そして、「キレイに不純物を取り去っているから。」
白くて目に眩しい漆喰。
「本物の漆喰」とは言いたくありませんね。