今年も「ふるさと文化財の森」が認定されました。

2014/03/30

伝統素材

3月24日、文化庁より今年も「ふるさと文化財の森」の認定地域が発表されました。

ふるさと文化財の森とは、文化財に使われる材料を確保するために選定された素材の原産地の保護事業のひとつです。
国宝や重要文化財などの文化財建造物を修理し,後世に伝えていくためには,木材や檜皮,茅,漆などの資材の確保と,これらの資材に関する技能者を育成することが必要です。このため,文化庁では,文化財建造物の保存に必要な資材の供給林及び研修林となる「ふるさと文化財の森」の設定,資材採取等の研修,普及啓発事業を行う「ふるさと文化財の森システム推進事業」を実施しています。
――― 文化庁のページより
と、いうわけで、新たに認定された伝統素材とその所在地について。
材種名称所在地
木材(スギ・ヒノキ)德川の森スギ・ヒノキ林
(天竜院地区)
茨城県常陸太田市
(カリヤス)牧の入茅場長野県北安曇郡小谷村
(ヨシ)西の湖近江八幡葭生産組合葭地滋賀県近江八幡市
(ヨシ)西の湖佐々木土地葭地滋賀県近江八幡市
檜皮金剛峯寺寺有林和歌山県伊都郡高野町
檜皮中津峰山ヒノキ林(中津家山林)徳島県徳島市
檜皮西予市明石寺ヒノキ林愛媛県西予市

今年は屋根葺き材がほとんどですね。それだけ、保存修復に必要であるということなんです。実際、「檜皮が足りない」ってニュースを目にしますから。




日本中にまだまだ大切な素材を守らねばならないところがあるんでしょうね。
さらには、それらを加工する技術を持つ方、それらを建物に使う技術を持つ方、それぞれに「続けて」もらわねばならないんです。

素材は守るだけじゃダメ。素材を使う人々が居続けることが必要なんです。