真っ赤なリンゴは 真っ赤なウソかもしれない

2017/09/17

日々雑感

リンゴと言えば「真っ赤なリンゴ」ですが…このリンゴ、残念ながら色ムラだらけです。

でも、今日のお話は「真っ赤なリンゴは本来の姿ではない」というお話。


一般的に売られているリンゴといえば、こんなカンジ。
ほとんどムラのない、赤く美味しそうなリンゴですが…


ここで「リンゴの真実」。

 リンゴは太陽の光を浴びた部分が赤くなるんだそうです。

だから、キレイで美味しいリンゴを作るためには、日光があたるように葉っぱをとってやらねばなりません。


ところが、思い出してください。

甘ーいリンゴが出来るには? 光合成

化学式にすると

 12H2O+6CO2→C6H12O6+6O2+6H2O

H2Oは水。CO2は二酸化炭素。O2は酸素です。

植物がたっぷりとお日様の光を浴びて水と二酸化炭素を分解すると、炭素を自分の体に取り込み、酸素を吐くわけです。リンゴの場合はお日様をたっぷり浴びて、光合成で造られた糖を実に蓄えるんです。

同じ化学式でもう一度。

 12H2O+6CO2→C6H12O6+6O2+6H2O

リンゴの場合はグルコースC6H12O6がさらに、加水分解されたソルビトールC6H14O6が「蜜」として形成されるんだとか。

で、ここで忘れてはいけないのは、その光合成を行っているのは葉っぱだということ。

見た目を良くするために葉っぱを取ることは、甘味を落とすことにつながるんです。
だから、本当に美味しいリンゴは色ムラだらけが正解。
(※ただしそんなことお構いなしに赤くなる品種もあるので、ご注意。)


また、最近「サンふじ」など、「サン**」と書かれた品種がありますよね。
あれは無袋栽培、つまり、実を保護する袋をかけていないという意味だそうです。

もともと虫除けにかけられていた袋ですが、防虫のほかに、袋を外すことで一気に色がつき、色付きが良くなるといったメリットもあったようです。

なので有袋が主流だったのですが…袋をかけないほうが糖度が高いという結果も。
色鮮やかさよりも美味しさを選ぶ現代では無袋栽培が選ばれているようです。


というわけで、色鮮やかなリンゴよりも、あえて見た目を捨てた「サン**」などの無袋リンゴ。そして、さらに美味しさを求めて見た目を捨てた「葉とらずリンゴ」のほうが美味いという結論。

確かに。確かに美味いですよ。