京都・立命館大学に歴史都市防災研究センターという研究施設があります。
センターの目的は、その名前からわかる通りですね。
文化遺産を災害から守るための研究を国内外を問わず共有し
研究領域として
文化遺産の災害史
文化遺産の災害危険度
文化遺産の保全
があげられています。
そのセンターから暫定的なものではありますが
震源周辺の文化財の分布図が3月18日に公表されています。
さすがに歴史ある土地。
様々な文化財が点在しています。
マップクリックでpdf取得。
のぶヒろぐにも書きましたが
3月23日に文部科学省から発表された
東北地方太平洋沖地震等による被害情報について(第38報)によれば
国公立・私立の学校、社会教育・体育・文化施設、文化財、研究施設などが受けた
物的被害は7116件。
| 都道府県 | 被害件数 |
|---|---|
北海道 | 2 |
青森県 | 9 |
岩手県 | 2 |
宮城県 | 29 |
秋田県 | 10 |
山形県 | 5 |
福島県 | 13 |
茨城県 | 45 |
栃木県 | 24 |
群馬県 | 54 |
埼玉県 | 15 |
千葉県 | 38 |
東京都 | 27 |
神奈川県 | 10 |
新潟県 | 2 |
山梨県 | 6 |
長野県 | 1 |
静岡県 | 3 |
三重県 | 1 |
計 | 296 |
| 登録 | 被害件数 |
|---|---|
国宝 | 4 |
重要文化財 | 102 |
特別史跡 | 5 |
史跡 | 44 |
特別名勝 | 4 |
名勝 | 12 |
天然記念物 | 11 |
重要伝統的建造物群保存地区 | 4 |
重要有形民俗文化財 | 1 |
その他 | 117 |
地震により全壊した大崎市の旧有備館。
- 瑞巌寺庫裏及び廊下(宮城県)(漆喰壁に一部崩落・亀裂)
- 大崎八幡宮(宮城県)(板壁・漆塗装・彫刻に軽微破損)
- 仙台城跡(宮城県)(石垣崩落)
- 旧小原家住宅(岩手県)(壁にひび割れ)
- 伊藤家住宅(岩手県)(壁にひび割れ)
- 秋田城(秋田県)(塀に一部剥落)
- 阿弥陀堂(福島県)(扉まわりに軽微な破損)
- 清白寺仏殿(山梨県)(内部の欄間の破損等)
- 松島(宮城県)(各所で地震及び津波による甚大な被害)
- 旧弘道館(茨城県)(学生警鐘の全壊、弘道館の壁漆喰の落下等)
- 真壁地区(重伝建)(茨城県)(石蔵や土蔵の倒壊)
- 伊能忠敬旧宅(千葉県)(屋根の飾り落下)
- 旧浜離宮庭園(東京都)(芳梅亭屋根へこみ、給水管破裂、灯篭倒壊)
- 小石川後楽園(東京都)(涵徳亭入り口階段ひび割れ等)
- 多賀城跡附寺跡(宮城県)(整備した正殿基壇の舗装の亀裂の増大等)
- 六義園(東京都)(ツツジ茶屋柱ずれ等)
- 江戸城跡(東京都)(石垣等崩落)
とにかく挙げればきりのないくらい。
軽微な被害のものもあります。
復旧・支援は人命を優先とします。
それはあたりまえのこと。
しかし、放っておけば
貴重な文化が次々に失われてしまうことは間違いありません。
災害から立ち上がり、周囲を見渡した時
文化と呼べるものがない状況…それは「豊か」とは言えないのかもしれません。
そのような災害から事前に文化財を守っていく「英知」を集める施設。
今後の研究にとても期待したいですね。